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時間基盤情報

HuTimeはGISのように視覚的な解析を実現しますが、その表示機能やデータ構築を支えるためにはGISと同様に基盤情報が必要です。現在、GISのベースマップに相当する基本年表、地名辞書に相当する時間名辞書、そしてGISの測地系変換機能に相当する暦法の変換機能の3つの基盤情報とこれらを提供する仕組みの構築が試みられています。これらの取り組みは、科学研究補助金「時間基盤情報の蓄積と提供の試み-新たな時空間解析環境の構築」で進められており、このサイトを通じてその成果が発信される予定です。

基本年表

基本年表は、時代区分やイベントに関する情報を含み、解析対象が時間軸上のどこに位置しているのかを知るための手掛かりとなります。これは、GISのベースマップが行政界やランドマークが示すことにより、表示しているデータの位置関係や包含関係の理解を助けるのと同様の役割を持ちます。今後、テーマに沿って基本年表を選択する機能やHuTime用のデータをはじめとする各種データを提供してゆく予定です。

時間名辞書

「第二次世界大戦」や「世界大恐慌」いったイベント名や時間範囲名を西暦(グレゴリオ暦)などの正規化された表現に変換する機能を持ち、時間情報を詳細な日時を意識することなくイベント名などで検索したりすることを可能にします。今後、検索フォームなどを提供してゆく予定です。

暦変換

異なる表現(暦法)で示された時間情報を相互に変換する機能であり、GISの測地系変換と似た機能を持ちます。暦法間のギャップを埋めることにより、様々な地域や時代の情報を同じ時間軸上で解析することが可能になります。現在、Webページ上での変換機能が利用できます。今後、Excel用のアドインなどを提供してゆく予定です。詳しく

時間基盤情報の考え方

図: 時間基盤情報の考え方。時間名辞書によって、「黒船来航」という時間名が付された出来事を嘉永6年6月3日という時間軸上の位置として扱うことが可能になる。さらに、暦変換によって、和暦の日付が広く用いられている西暦(グレゴリオ暦)の日付に変換され、他国の出来事と時間軸上での比較が可能になる。また、基本年表を用いることで、「黒船来航」の背景を知ることが可能になる。